バモスの軽自動車ユーザー車検に挑戦してみました。
ユーザー車検で必要な書類の中に定期点検記録簿があります。
定期点検整備記録簿とは、24ヵ月点検や12ヵ月点検の法定点検内容を記録する為の用紙のことです。
整備士では無い僕が、ネットや車に詳しい人のサポートを受けながら行った、定期点検整備と記録簿の作成について紹介したいと思います。
素人による整備、点検紹介履歴です。参考程度に見てください。
※定期点検記録簿作成は車検後に行う事も可能です。
※この内容は私個人の作業結果を記しています。参考に作業される人は全て自己責任でお願いします。
あなたの作業、結果に私は一切関知いたしません。
定期点検整備記録簿について
※定期点検記録簿の作成には、車の事を理解していないと判らない項目が多くあります。専門店へ依頼、または知識ある方に立ち会ってもらう事をおすすめします。
以下サイトで定期点検記録簿のダウンロードやユーザー車検について詳しく説明されていました。
僕もこのサイト情報を参考にしています。
24ヶ月定期点検記録簿(分解整備記録簿)のダウンロードは以下にありましたので、リンク貼らせて頂きます。
https://www.kurumadiy.jp/wp-content/uploads/2018/05/c4d49b1054eaa9b1ea7eafb52a840cbe.pdf
各項目の点検整備その1
点検整備記録簿の項目に沿って行った我がバモスの「点検、整備」を書き記します。
パワー・ステアリング
取り付けの緩み
バモスのパワーステアリングは油圧装置の代わりに電動モーターがステアリングラックに取り付いた状態になっています。
なのでステアリングラックをゆすってみて、がたが無いか、取り付けが緩んでいないかを確認しました。
僕のは緩みなくO.Kでした。
故障しているとハンドル操作に支障をきたす恐れがあります。ハンドル操作時に違和感などあれば、すぐに点検、修理しましょう。
バモスのステアリングラックは車のフロント下側から見上げるとかなり前側にあります。
ベルトの緩み損傷、オイル漏れ、オイル量
バモス(HM2)には電動パワーステアリング装置が付いています。
したがってオイルポンプ用のベルトや、オイルがありませんので以下項目が該当無しになります。
- ベルトの緩み、損傷 該当なし
- オイルの漏れ 該当なし
- オイルの量 該当なし
点火装置
スパークプラグの状態
バモスのエンジンは3気筒で3本スパークプラグが付いています。
プラグレンチで取り外したプラグの状態を確認します。
燃調が狂っているとプラグ先端が真っ白になっていたり、真っ黒になっていたりします。
バモスも古い車とはいえ、インジェクション仕様なのでスパークプラグの状態は問題ありません。
といっても何年もスパークプラグを交換していないと流石に性能ダウンしていますので、僕はここぞとばかりに「イリジウムスパークプラグ」を購入!交換しました。
気持ちのチューンナップで、排気ガス検査が問題なく受かりますよう~に⁉
記録簿には交換のXと記しました。
点火時期
点火時期もエンジンに取り付けてあるTDCセンサーなど各センサーから情報を読み取ったコンピューターが最適な点火タイミングで点火しエンジンを回しているはずです。
異常が無ければいいんですが、バモスのTDCセンサー不具合は良く聞くトラブルらしいので、十分なエンジン暖気後、アクセル操作をしてみてスムーズにエンジンが回るかを確認しました。
結果はO.Kです。
ディストリビューターのキャップの状態
インジェクション仕様のバモスにはキャブ車のようなディストリビューターによる点火では無く、ダイレクトイグニッションとなっています。
ダイレクトイグニッションは、ディストリビューターを使用せずにイグニッションコイルで発生させた高圧電流を直接点火プラグに供給する方式です。
したがって僕のバモスは該当なしです。
バッテリー、電気配線
バモスのバッテリー搭載位置は、若干面倒な所にあります。
ボンネットを開けてウオッシャータンクの下部に位置している為、ウオッシャータンクを外さなければなりません。 まぁ慣れれば、何てことないんですけどね。
ウオッシャータンク右側の固定クリップを外して(僕のは購入時からクリップが付いてなかったが💧)、チューブと配線に注意しながら上側へずらし、配線カプラー2つを引き抜き取り外し、バッテリー点検の邪魔にならない位置へウォッシャータンクを除けておきます。
上右画像ではバッテリーマイナス端子の接続を取り外しています。
ターミナル部の緩み、腐食による接続不良
プラス、マイナス側共に取り付けてある配線端子に緩みが無いかを確認します。
プラス端子側はカバーを外して確認します。
端子部の腐食の有無を確認し、腐食がある場合は端子部を清掃、部品交換する必要があります。
電気配線の接続部の緩み、損傷
同じくバッテリーへの配線に損傷等が無いかの確認、バッテリー端子への接続緩みが無いかを手で触って確認しました。(※プラス端子に触る時は、体が車体へ触れないように注意しましょう。)
※バッテリーへの配線損傷や接続に緩みがあると、充電不備になる可能性があります。
エンジン
排気ガスの色
エンジンをかけてマフラーから出てくる排気ガスの色を確認します。
朝一にエンジンをかけて白い煙が出てくる事があるかと思いますが、しばらくして白煙が通常時の排ガスに戻れば、正常です。
エンジンを吹かすと、もくもくと「オイルが燃えた臭い付きの白煙」が出てくるのは問題です。
こういった症状の車はオイルが燃焼室内に漏れてしまっています。
オイル量が減っている車は要注意です。早めに修理など対応を検討しましょう。
ちなみに僕のバモスもオイル食いのエンジンですが、白煙がもくもく出ている程ではない為、O.Kとしました💦。
CO、HCの濃度
こちらの点検項目は専用の測定器が無いと出来ないので未記入としました。
整備工場またはテスター屋、で計測確認してもらって記入します。 測定値の記入箇所もあります。
エア・クリーナ・エレメントの状態
エア・クリーナ・エレメントの点検です。
僕の4WDバモスは車の右側後方位置にあります。右側後ろタイヤのある位置の上側辺りです。
カバーを取り外してやればエレメントの状態が確認出来ます。
カバーの取り外しは数箇所金属製のクリップで固定してあるだけだったはず⁉なので、それを外せば取り外せます。
ただし、場所が悪いので取り外し、取り付けとも普通車に比べると面倒かな~。
右上画像の上側が使用済みのエアークリーナーエレメントです。汚れてますね~。
車購入後交換していない為、新品へ交換しておきます。
整備記録簿には交換のXを記入しています。
冷却装置
ファンベルトの緩み及び損傷
バモスの場合はファンベルトは2本あり、発電機とエアコンコンプレッサー用です。
どちらもリブベルトという種類のベルトです。
ベルトの張り具合を確認します。
確認はプーリーとプーリーの間のベルトを指で押し込んでみた時に、ベルトのたわみ量を見ます。
僕のバモスは発電機用、エアコン用共に8~10mmのたわみ量が正常値です。
ベルトにヒビ割れなどの異常が無いかを確認しておきます。
またベルトの緩み、張り具合が緩いとエンジン駆動時またはエアコン起動時に「キュルキュルキュル~」というベルトが滑っている音がします。
冷却水の漏れ
冷却水が何処からか漏れていないか確認します。
ラジエター、エンジン、ヒーターユニット回りなど、冷却水の配管をたどりながら漏れた跡が無いかを確認します。
また冷却水が減っていないかを、リザーバタンクや、ラジエター内の液量を見て確認します。
走行距離が多いバモスの場合ヘッドガスケット抜けによる、エンジンシリンダー内への冷却水漏れがありえますので注視しておきましょう。
参考事例
※エンジン始動中や、停止直後は冷却水が高温で危険な為、ラジエターキャップは開けない!
※エンジン高温時は基本的に冷却系の装置には触らない!火傷の危険があります。
燃料装置
燃料の漏れ
ガソリンタンク全体を見渡し、タンクに亀裂、損傷、燃料漏れが無いかを確認しました。
またガソリンタンクから、燃料ポンプを介してエンジンへ繋がっている配管を確認し燃料漏れ、配管の劣化、損傷がないかを確認しておきます。
公害発散防止装置等
連なる言葉が難しく意味が解らない・・・💧とあきらめそうになりましたが、自分なりに調べてみた点検、確認方法を記しておきます。 ※くれぐれも自己責任でお願いします。
メターリングバルブの状態
メターリングバルブとは、シリンダー・ヘッド・カバーについているバルブのことを指す。吸気系に戻す未燃焼ガスの流れを調整する役割を有している。ブローバイガス還元装置を形成している。
グーネット
メターリングバルブはPCVバルブとも呼びます。
※PCV(ポジティブ・クランクケース・ベンチレーション)
インレットマニホールド内の圧力によってPCVバルブが開いたり、閉じたりします。
PCVバルブはいわゆる逆流防止弁になっている為、一方向にしかガスを流せません。
したがってブローバイガスは、エンジンヘッドからインレットマニホールド側へ導入され、再びシリンダー内で燃焼させる事ができる様になっています。
しかし⁉ 我がバモスは古い車の為かメターリング(PCV)バルブが付いてません💧。
シールド式といわれるエンジンからスロットル手前までホースでつないで、還元する簡易装置となっています。 そのため該当無しです。(ちょっと前のバイクみたいな・・・。)
ブローバイ・ガス還元装置の配管の損傷
ブローバイガス還元装置とは、ピストン・シリンダー間より漏出したブローバイガスを吸気系へ還元させるための装置をいう。
グーネット
エンジンヘッド(タペットカバー)からインレットマニホールドへ繋がっているブローバイガス還元用配管の損傷が無いか確認します。
燃料蒸発ガス排出抑止装置の配管等の損傷
燃料蒸発ガス排出抑止装置とは、燃料タンクから蒸発したガソリンをそのまま大気開放しない為の装置です。
まずは燃料蒸発ガス排出抑止装置であるチャコールキャニスタが何処に取り付けてあるのか確認します。
僕のバモス(HM-2)の場合は車体右側中央下部。エンジンの右側辺りにいました!
めちゃくちゃ見づらいッス⁉手が入らん・・・💧。
キャニスタに繋がる配管が損傷していた場合蒸発した燃料(ガソリン)が漏れ出ていたりして大変危険なので、注意して確認しましょう。
僕のバモスの場合確認しづらい位置にキャニスタが取りつけてありますが、何とか配管の確認を目視にて行いました。
チャコール・キャニスタの詰まり、損傷
チャコールキャニスター本体の状態確認、配管通気状態の点検になります。
チャコールキャニスタは燃料タンクから気化したガソリンを、内部のチャコール(活性炭)に吸着させ、一時的に貯蔵する装置です。
チャコールキャニスタの点検は以下方法で行うのが一般的らしいです。
- 大気開放側から強く空気を入れて燃料タンクへ繋がる配管へ通気があるか。
- 燃料タンクへ繋がる配管を指等で押さえ空気流入を止め、大気開放側から空気を入れた時インレットマニホールド側へ通気がある。
チャコールキャニスタへの配管は以下の画像の様になっています。
※参照:サービスマニュアルより
燃料蒸発ガス排出抑止装置のチェック・バルブの機能
チャコール・キャニスタ拡大図
僕のバモスはチャコールキャニスタにチェックバルブ(2ウェイバルブ)が内蔵されています。
一般的な点検は以下の様な方法になります。
- インレットマニホールド側の配管を指等でつまんで塞ぎ、燃料タンク側配管からチャコールキャニスタへ強く空気を入れた時、大気開放側へ通気があるか。
- 同じくインレットマニホールド側配管への通気を塞ぎ、チャコールキャニスタの大気開放側から空気を入れた時、タンク側配管へスムーズな通気があるか確認。
点検を行い、空気の流れに異常があればチャコールキャニスタ、配管の交換等を実施します。
本来は、チャコールキャニスタを取り外して行うべき点検かと思われますが、以下の簡易的な方法にて点検を実施しました。
※点検は簡易的なものになります。参考にされる方は自己責任にてお願いします。
簡易的点検
- エンジンを始動させ十分に暖気します。
- エンジンが十分温まったら、エンジン停止して15分待ちます。
- 給油キャップを少し開けます、この時給油口から「プシュー」という音とともにガソリン臭がするかを素早く確認します。(給油口を開ける事でガソリンタンク内を大気圧にします。)
- 給油キャップを締めて再びエンジンを始動、30秒アイドリングします。
- 再び給油キャップ少し開けて、小さな「プシュー」音とガソリン臭がするかを確認する。(音は無い場合もある。)
以上の方法で以下の事が簡易的ではありますが判ります。
3.の確認で、エンジン停止15分後に内圧が抜けている場合は、「プシュー」音がしない。この場合はガソリンキャップのパッキン劣化等が考えられます。(解放音は外気温差にもよります。)
また「プシュー」音はするがガソリン臭がしない場合はタンク内が負圧になっている可能性があり。
このまま使用を続けるとガソリンタンクに損傷を与える可能性があります。
(給油キャップを少し開けた時に、タンク内に外気が流入している為、ガソリン臭がしない。)
5.の確認にて30秒のアイドリングでタンク内が負圧になっていないかを確認する。
3.と同じく給油キャップを少し開けた時、ガソリン臭がすればタンク内は正圧なので問題ない。
給油キャップを開けた時、空気が抜ける音はするが、ガソリンの臭いがしない場合はタンク内が負圧になっています。
※簡易チェックです。
異常がある場合、または判断が判らない場合は近くの整備工場へ相談しましょう。
触媒反応方式等の排出ガス減少装置の取り付けの緩み、損傷
バモスはエキゾーストマニホールドと触媒が一体型になっています。
エンジンから繋がっているエキマニの取り付け、腐食、損傷、排気漏れ等が無いか確認しました。
二次空気供給装置の機能
僕が説明するより詳しくはネット情報等で検索して調べてみましょう。
二次空気供給装置とは、ガソリンエンジンを搭載済みの車両において、排気ガスに含まれている未燃焼炭化水素をすべて燃焼させるという装置を指す。なお、ポンプで空気を送るものをエアインジェクション・システムと呼ぶ。
グーネット
僕のバモスには二次空気供給装置はついてないので、該当なしです。
排気ガス再循環装置の機能
排気ガス再循環装置とはいわゆるEGR装置「Exhaust Gas Recirculation」の事です。
EGR装置は、排気ガスの一部を吸気系統に再循環させ燃焼室へ戻すことで、混合気燃焼時の最高温度を低下させ、有毒物質(NOX)の生成量を軽減しています。
詳しくはネット情報を参考にして下さい。
こちらもバモスにはついていない為、該当なしです。
減速時排気ガス減少装置の機能
電子制御式燃料噴射装置(フューエルインジェクション)仕様であるバモスの場合はインジェクターが正常に作動しているかの確認をします。
踏み込んでいたアクセルを戻すと、エンジンブレーキがかかるはずで、それが正常に機能していない場合はインジェクションのトラブルが考えられます。
確認方法はインジェクターが正常に作動しているかを、作動音で確認します。
- スロットルボディーへのアクセルワイヤー接続部カバーを外しておきます。
- インジェクターにドライバーの先端などを当て、片方(柄の部分)を耳にあてがいます。
- アクセル(スロットルバルブ)を開けると「カチカチカチ‥」と作動音がする事を確認します。
- アクセルをあおっておいて急に離した(スロットルバルブを閉じた)時に作動音が一瞬止まる事を確認します。
一酸化炭素等発散防止装置の配管の損傷、取付状態
一酸化炭素等発散防止装置とは、触媒反応方式等の排出ガス減少装置、排気ガス再循環装置、減速時排気ガス減少装置の事になります。(上記で確認した装置)
配管等の外れや損傷、取付状態の確認をしました。
ハンドル
ハンドルの操作具合
ハンドルを操作した時に引っ掛かりや、異音、違和感が無いか。
僕は以前、ハンドルを操作すると異音がしていました。その時の参考記事は以下です。
ハンドルの遊び、がた
ハンドル操作時にガタがないか、左右にハンドルを操作しながらタイヤの切れ角等確認しました。
左右でハンドルとタイヤの切れ角が同じか、ハンドルのセンターがズレていないかなど確認しておきます。
ブレーキペダル
ブレーキペダルの遊び
ブレーキペダルの遊びはバモスの場合、1ー10mmとあります。
遊びが10mm以上ある場合もブレーキのきき始めが遅れて危険ですが、遊びが無いのも急ブレーキになってしまい危険です。
規定範囲内に入っているか確認しておきましょう。
踏みこんだ時の床板との隙間
取り扱い説明書によると僕のバモス(AT)はブレーキペダルを踏み込んだ時、床板との隙間は85㎜です。(カーペットあり)
ブレーキペダルを踏みこんだとき、ふわふわする感じがする。またはブレーキを踏み続けたときにさらに入り込む場合は空気が混入していたり、ブレーキ液が漏れている可能性があります。
ブレーキのきき具合
ブレーキをかけた時に問題なく止まれるなら、O.Kだと思います。
正確にはテスター屋さんで点検してもらいました。
パーキング・ブレーキ・レバー(ペダル)
ブレーキレバー引きしろ
バモスの駐車(パーキング)ブレーキは、いわゆるサイドブレーキでレバータイプになります。
レバーを戻した状態からゆっくり引き上げて、8~12ノッチ(カチカチ音)でブレーキ効いているのか、点検します。
パーキング・ブレーキのきき具合
ジャッキアップしておきブレーキレバーを(8~12ノッチ)引いた時、リヤタイヤを手でつかんで回転しない事を確認します。
またエンジンを始動してブレーキレバーをかけた状態で、セレクトレバーをドライブ[D]レンジに入れた時、車が動いてしまうかを確認しました。
テスター屋さんでも確認できます。
クラッチ・ペダル
マニュアルト・ランスミッション(MT)の車なら、クラッチペダルのあそびとクラッチが切れたときの床板とのすき間を確認します。
僕のバモスはオートマチックトランスミッション(AT)なので該当なしです。
まとめ
ここまでで約半分くらいの点検項目です。
ここまでの点検でも結構ありますね・・・💧。
僕は「公害発散防止装置」の項目がいったい何を点検するのか全くわからない状態でした。
理解しながら点検整備していたので、ものすご~く時間はかかりましたが、それなりにマイカーであるバモスの事が理解できて良かったと思います。
まだ半分しか終わってませんが引き続き点検整備をやっていきます!
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